最高のロックであるドロスグロップの評判

ダイナミックでありながら、緻密なビートとリズムが評判の超絶と言われるロック・バンド、バトルスが完成させたリミックス盤「ドロスグロップ」。最新作のリリースから約1年経ち、バトルスが初めてのリミックス盤を完成させました。オリジナルタイトルは「グロス・ドロップ」。

 

それをもじって名付けたのがドロスグロップです。注目されているのは、メンバー自身によってディレクションされていることです。リミキサー陣には、ハドソン・モホーク、ギャング・キャング・ダンス、ヤマンタカ・アイはオリジナルに参加しています。

 

さらにフィールドやコード9、ギ・ボラットなど、気鋭のクエイリターが参加して制作されました。オリジナルとは曲順も異なり、それを通して聞いてみると、そこには「バトルス的美学」を感じさせてくれます。

 

ドロスグロップには、Wall Street(Gui Boratto Remix)、Sweetie & Shag(The Field Remix)、など全12曲が収録されています。リミックス盤と言っても、単純に既存の曲を編集しただけではありません。

 

メンバーが選んだそれぞれのアーティストの個性が前面に出ているのが魅力。ヒップホップミュージックやエレクトロミックスなど、あらゆる音楽性を楽しめる作品です。もちろん、根底にはバトルスの美学が光るアルバムです。その中で、日本盤の特典としては、収録曲2曲の、Inchworm(Silent Servant Remix)、Toddler(Kangding Ray Remix)のロング・バージョンがダウンロードできるカードが封入されています。

 

バトルスはアメリカ・ニューヨーク出身のエクスペリメンタルロック・バンドです。彼らのライブパフォーマンスには定評があり、独特で圧倒的な音楽の波に飲み込まれていきます。現在のメンバーは、デイブ・コノプカ、イアン・ウィリアムス、ジョン、ステニアー。

 

旧メンバーには、タイヨンダイ・ブラクストンがいましたが、2010年に脱退しています。2007年にはミラード、2011年にはグロス・ドロップといったアルバムをリリース。シングルは2004年にTras 、2007年にAtlas、同じく2007年にTontoを発売。アルバムからのシングル「Atlas」は、高い評価を受けています。そのため、各音楽メディアが発表する年間のベストリストに挙げられました。

 

タイヨンダイが2009年にソロアルバムの「Central Market」をリリースし、その翌年脱退を表明。残された3人でアルバムを制作し続けています。2011年にはセカンドアルバム「グロス・ドロップ」をリリースした際には、ゲストヴォーカルにゲイリー・ニューマン、マティアス・アグアーヨ、ブロンド・レッドヘッドのカズ・マキノ、ボアダムスの山塚アイを迎えてリリースされました。来日公演は2005年のツアー、2007年、2009年、2011年のツアーがあります。日本でも人気のあるロックバンドです。